ZEB補助金の申請を事務所で行う前に知っておきたい採択事業の傾向
ZEB補助金の採択事業の傾向と政府がZEBの普及に力を入れる理由とは?
ZEB補助金の申請を、事務所で行おうとご検討中ですか? 申請する前に、まずは補助金の採択事業の傾向について把握しておきましょう。
こちらでは、補助金の採択事業の傾向と、政府がZEBの普及に力を入れる理由についてご紹介いたします。
補助金の採択事業の傾向について
地球規模で省エネが叫ばれており、日本でも経済産業省や国土交通省など、多くの省庁が補助金を支給し、省エネ補助事業を展開しています。中でも、環境省はCO2の排出量削減を重視しており、業務用施設のZEB化の支援などを行っています。ZEBの申請件数は年々増えていますが、まずはどのような事業が採択されているのか、ZEB補助金の採択事業の傾向を把握しておきましょう。
ZEBの採択事例
- 空調設備の改修
- 燃料転換のための設備更新など
環境省が運営する「ゼブ・ポータル」で事例が紹介されているので、ぜひ確認してみましょう。
採択されている業種
- 医療関係
- 福祉関係
- 大企業の工場など
採択されている建物
- 事務所
- ホテルや旅館などの宿泊施設
- 老人、福祉ホーム
- 百貨店、マーケットなど
採択事業所の所在地
- 北海道
- 東京都
- 新潟県
- 富山県
- 大阪府
- 高知県
- 沖縄県
環境省の補助金では、東京都や大阪府といった都心部よりも、北海道や新潟県といった地方での採択が目立っていることが特徴です。
工事種別
- 新築
- 設備改修
- 増築
- 改築
工事種別では、新築が大部分を占めています。
政府がZEBの普及に力を入れる理由とは?
政府が補助金を支給してまでZEBの普及に力を入れるには、様々な理由があります。
業務他部門のエネルギー消費量を減らすため
エネルギー消費量が減少している産業部門に対して、運輸部門や家庭部門、業務他部門ではエネルギー消費量が増加しています。中でも、事務所ビルや商業施設などを含む業務他部門のエネルギー消費量の増加率が最も大きくなっています。日本ではオイルショック以降、建物のエネルギー消費量は約3倍にも増加しています。建物のエネルギー消費量は、日本全体のエネルギー消費量の約2割を占めるほど拡大しているのです。そのため、業務他部門のエネルギー消費量を減らすことを目的に、ZEBの普及に力を入れています。
建物の省エネが難しいため
業務他部門のエネルギー消費量を減らすためには、建物の省エネを行う必要がありますが、建物の省エネは難しいという問題があります。建物はライフサイクルが長いため、一度建てると50~100年は使用することができます。そのため、省エネへの取り組みが先送りされることが多いので、政府が補助金を支給して、早急に省エネ対策に取り組むことを後押ししています。また、建物の既存ストックが多いことも、建物の省エネが難しい原因の一つに挙げられます。新築の建物が既存ストックに占める割合は、たった1.5%となっているため、新しい省エネの技術を新築の建物だけに取り入れても、それほど効果を得ることができません。他にも、事業コストに占めるエネルギー費用の割合が低いことや、省エネ対策を行うには初期投資にコストがかかることなどが、建物の省エネを難しくしている原因となっています。
建築物には新技術を反映しにくいため
日本の自動車や家電などでは、新技術を反映した新商品が、次々と発売されています。しかし、建築物では耐久性などの心配があるため、新技術の導入を避ける傾向があります。一方、海外では省エネに対する意識が日本よりも高く、省エネ対策を先送りすることなく、すぐに実行することが多いため、日本も建物の省エネへの意識改革を行うことが急がれています。
ESG投資への関心の高まり
ESGとは、「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」の頭文字をとったもので、国連が提唱する投資の新たな判断基準のことです。企業が今後どのように成長するのかを判断する重要な指標として、多くの投資家や金融機関がESGに注目しています。ESG投資とは、ESGの観点から投資先を選択するものです。以前までは、企業の業績などを基準に投資先を選択していましたが、企業の環境対策や社会活動などを評価するESG投資が関心を集めています。
事務所の補助金申請サポートならエコ・ブレーンズへお任せ!
事務所の省エネ対策を行うなら、ぜひ補助金申請のサポートをエコ・ブレーンズにお任せください。今後需要がますます高まっていくZEB化と省エネ化に特化した、補助金申請支援を行っています。補助金申請のご相談は、お電話またはお問い合わせフォームをご利用ください。